2008年03月04日

順位予想の信憑性の検証

いよいよ今週末、3月8日より2008年度のJリーグが始まります。

毎年の事ですが、この時期はマスコミやサッカー専門誌でリーグ戦の各クラブの順位予想をよく見かけますよね。
サポーターの間でも、自分が応援するクラブをはじめ各チームの順位予想をする事は、シーズン当初のひとつの楽しみでもあり、ネット上や観戦時・または飲み会などでの話題となっているのではないでしょうか?

しかし、意外なことですが、それらシーズン前の前評判が、実際の順位と比べてどれだけ当たっていたか?(または外れていたか?)をしっかり検証する機会は、今まであまりなかったのではないでしょうか?

今回は、普段よりそんな疑問を感じていた私が、過去のサッカー専門誌(サッカーマガジン)でシーズン開幕一週間前に毎年行われている順位予想を元に、統計的なアプローチから予想順位と実際の順位の相関関係を検証してみました。

よく、「前評判はアテにならない」と言われますが、どの程度当てにならないのか?という問いに、出来る限り論理的に応えるのが今回の検証の主旨です。

したがってあくまで統計的な面を重視しました。

1993年のJリーグ開幕から昨年までの15年間で、合計で24回の順位予想(93年〜95年、97年〜04年まではステージ予想)をサンプルとしました。

なお、サッカーマガジンの順位予想を使った理由は、主に3点です。

@50名〜65名の専門誌・新聞記者及びサッカーライター等の順位予想の平均値の為、偏った予想が出にくい点。
A1位から最下位まで全ての順位をほぼ毎年同じ形式で続けている点。(唯一94年ニコスシリーズは明確な順位予想の平均値がなかった為、誌面の担当記者のコメント・予想を元に予想順位を決定しました。)
BJリーグ初年度から確認することが出来る唯一の順位予想のため。

昨今のサッカーマガジンの内容を鑑みると、前評判の信憑性に疑問符をつける方もいらっしゃるかもしれませんが、上記3つ事由に勝る順位予想が、他の誌面・ネット上では(確認する限り)皆無のため、採用させていただきました。



【順位予想の信憑性の検証】

まずはこの表をご覧下さい。
これは、過去3年のJ1リーグの実際の順位と括弧内にその年の予想順位、そしてその差(予想順位-実際の順位)を示しています。

★2005年
@G大阪(C/−3)
A浦和(A/0)
B鹿島(D/−2)
C千葉(H/−5)
DC大阪(O/−11)
E磐田(B/+3)
F広島(J/−4)
G川崎(M/−6)
H横浜FM(@/+8)
IFC東京(G/+2)
J大分(P/−6)
K新潟(I/+2)
L大宮(Q/−5)
M名古屋(F/+7)
N清水(L/+2)
O柏(N/+1)
P東京V(E/+11)
Q神戸(K/+6)

★2006年
@浦和(@/0)
A川崎(H/−7)
BG大阪(D/−2)
C清水(L/−9)
D磐田(E/−1)
E鹿島(C/+2)
F名古屋(K/−5)
G大分(M/−6)
H横浜FM(A/+7)
I広島(G/+2)
J千葉(B/+8)
K大宮(J/+1)
LFC東京(I/+3)
M新潟(N/−1)
N甲府(Q/−3)
O福岡(P/+1)
PC大阪(F/+10)
Q京都(O/+2)

★2007年
@鹿島(D/−4)
A浦和(@/+1)
BG大阪(A/+1)
C清水(B/+1)
D川崎(C/+1)
E新潟(L/−7)
F柏(N/−8)
G横浜FM(J/−3)
H磐田(F/+2)
I神戸(Q/-8)
J名古屋(G/+3)
KFC東京(E/+6)
L千葉(H/+4)
M大分(I/+4)
N大宮(P/−2)
O広島(K/+4)
P甲府(O/+1)
Q横浜FC(M/+4)

05年は、予想順位1位だった横浜FMが9位に終わったのに対し、C大阪が予想順位の16位を大幅に上回る5位となったことなど、総じて前評判と実際の順位の乖離が激しいシーズンでした。(予想と実績の差の全クラブ平均は4.67)

06年は清水の躍進(予想13位⇒実際4位)やC大阪(予想7位⇒実際17位)・千葉(予想3位⇒実際11位)の凋落が目立ちましたが05年よりも若干予想と実際の順位の差が減りました。(予想と実績の差の平均は3.89)

そして、昨シーズン(07年)、神戸と柏の昇格組や新潟が予想以上の健闘ぶりを見せましたが、前年・前々年よりも更に予想と実際の順位が縮まりました。(予想と実績の差の平均は3.56)

18クラブで1シーズン制となった05年からの3シーズンを例に挙げましたが、この3年の例を考えると予想順位と実際の順位の差の平均がだいたい3〜5位くらい幅があることがわかるかと思います。

そして、これと同じ要領で93年のJ開幕以降の全リーグ戦(ステージ予想を含む=合計24回)での予想順位と実際の順位の差の平均(平均乖離)をすべて算出してみました。

年度(ステージ)       平均乖離
1993年サントリー     2.6   
1993年ニコス       1.8
1994年サントリー     2.17
1994年ニコス       2.5
1995年サントリー     3.71
1995年ニコス       3.57
1996年          2.38
1997年 1ST      3.88
1997年 2ND      3.41
1998年 1ST      3.44
1998年 2ND      2.66
1999年 1ST      3.62
1999年 2ND      2.88
2000年 1ST      3.88
2000年 2ND      3.25
2001年 1ST      5.13
2001年 2ND      2.63
2002年 1ST      3.31
2002年 2ND      3.13
2003年 1ST      3.88
2003年 2ND      1.13
2004年 1ST      1.5
2004年 2ND      4.13
2005年          4.67
2006年          3.89
2007年          3.56

全体平均           3.45

各年度のリーグ戦の順位をネット・雑誌等でご参照しながら、この年度別の平均乖離をご覧下さればさらに解かり易いかと思います。

J開幕当初(特に93・94年)はクラブ数が10〜12チームと少ないため、必然的に乖離が小さくなっております。

平均乖離が高い01年1STや05年には、市原やC大阪など降格圏内を予想されたクラブが優勝争いをするなど大躍進したことで平均乖離が上がっております。
逆に優勝争いを予想されたクラブが残留争いにまで低迷した場合、01年で例えると横浜M・C大阪等が下位に低迷したことが平均乖離を上げる原因になりました。

J初年度からの平均乖離は±3.45でしたので、やはり予想順位と実際の順位の差は3〜4位程度となっております。

但し、この3.45という数字はあくまで全クラブの平均値なので、大きく乖離があったクラブが平均値を上げてしまうため、実際の順位差よりも平均値がどうしても大きくなってしまいます。

そこで、再度実際の順位差を検証してみます。
あるクラブが予想と同じ順位でそのシーズンを終えたケース(そのクラブの順位予想が当たった場合)は過去15年で406クラブ中57クラブ(延べクラブ数)あり、割合は14.04%でした。

同様に差が±1位の場合が21.67%、±2が14.29%となり、以下±3が14.53%、±4が7.64%、±5が6.90%、±6が5.67%、±7が4.43%、、±8が4.19%、±9が2.71%、±10以上が3.94% となっております。

簡単に言うと、過去15年の予想順位で、半分(50%)のクラブが±2位以内に入るというデータ(結果)が出ています。(同様に±3以内には64%、約2/3が入っております。)

この数字だけ考えると、信憑性が高いとまでは断定できませんが、あながち前評判と結果に相関関係が乏しいとは言えないことがわかるのではないでしょうか。

言ってみれば、「前評判は当てにならない」という通説そのものも「当てにならない」のかもしれません。

本日(3/5)発売のサッカーマガジン・サッカーダイジェストには今シーズンの順位予想が載っておりました。

今年の清水エスパルスは、浦和・川崎・G大阪・鹿島に次いで5番目(予想順位5位)の評価でした。
過去のデータのみを参考にして優勝する可能性を算出するならば、2008年のエスパルスの優勝確率は(実際の順位−予想順位が−4位である為)、3.2%となります。

あくまでも参考程度にしかなりませんが、こうして極めて客観的な視点でリーグ全体や自分の応援するクラブの順位予想を考えるのも一興かも知れませんね。
タグ:サッカー
posted by 東山米鈍 at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) | エスパルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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