2007年12月15日

エスパニョールの英断

今週号(12/25号)のサッカーマガジンの西部謙司氏の冒頭コラムによると、スペインのエスパニョールが「紳士的行為をやめます」と表明したそうです。

「エスパニョールのプレーヤーは今後、敵であれ味方であれ、誰かが倒れてもボールを蹴り出すことはしない。」
エスパニョールは公式ホームページで上記の内容を表明するとともに、そう書かれた手紙を全クラブ(リーガエスパニョーラ所属クラブ)に送付し、今後の試合から実践するそうです。

このコラムを読んだ際の私の第一印象は、「ようやくこういったクラブが現れたか‥」ということです。

サッカーの試合中、「紳士的行為」として選手相互で始まった、いわゆる「プレゼントボール」と呼ばれる習慣が、現在ではいつの間にか「非紳士的な行為」を増幅させる行為になってしまっております。
こんな理不尽は許されるはずはありません。

このエスパニョールの英断の背景はどのようなものか分かりませんが、Jリーグでも同様の判断を下すクラブが今後出てきて欲しいと願わずにはいられません。

しかし、このエスパニョールの見解も少し改善の余地がありそうです。

「敵であれ味方であれ、誰かが倒れてもボールを蹴り出すことはしない。」

ワザと倒れる行為を止めさせる為にこういった表現を用いたとするなら、「意図的に相手にボールを渡す行為をしない。」といった表現を加えたほうがより良いように思えます。

例えば、相手選手が倒れている状態で相手側がボールを故意に出した場合、こちらは蹴り出すことはしないが相手がプレゼントボールを要求してくる可能性はあるでしょうし、味方選手が倒れた状態で他の味方選手が故意と間違われるようなクリアをしてしまう可能性もあります。

この場合、相手に故意にボールを返さなければ良いのであって、この原則はプレーを止めないことと同様に非常に重要です。

要は、どうしても味方選手の治療をしたいというなら相手ボールとなるデメリットを享受した上で、ボールをワザと外に出してほしいと言うことです。

勝手にボールを出してその見返りを相手に求める行為は、「非紳士的行為」以外何物でもありません。

以前、Jリーグではこの問題に関し、「審判の判断を遵守する」よう各クラブに要請しましたが、結果全く効果はありませんでした。

今後、この失敗実例を踏まえ、再度Jリーグでは各クラブにこの問題を喚起するとともに、

@一度怪我でピッチを出た選手は、(怪我の治療に専念する為)一定時間ピッチに戻れないようにする。2分程度が妥当。

A倒れていた選手の回数と時間を公式記録に載せる。

Bピッチの外にでた選手の怪我の具合をヒアリングし、(容態を気にしているサポーターの為に)試合後に怪我の部位と経過報告を発表する。

等の、遅延行為削減と選手保護の両面で実行力のあると思われる改革案を私は是非Jリーグに考えて欲しいと思います。

この問題にメスを入れれば、Jリーグの観客動員は間違いなく増えます。

posted by 東山米鈍 at 08:47| Comment(2) | TrackBack(0) | 国内サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
遅レスですがこの項を象徴する様な出来事が22日の試合でおきましたね。

あれが敗因でないのならばこれからはうちの選手もプレスをかけられボールを奪われたら大袈裟に痛がり倒れるプレーをした方が良いと言う事に思えます。


選手がボールを出す原因にはサポーターにも問題があります。
選手が倒れても主審がプレーを止める権利を持つと言うルールをまだ理解してないサポが未だ多く存在しているからです。
その為に選手が情に流されると言うか自分が非情だと思われるのが嫌なのか。
今回はゲームキャプテンだった兵働が指示をしていましたが、いい子に見られたかったのでしょうね。

こんな敗戦を繰り返ささない為にもきっちりルールを把握させ、チームの見解をHP等で発表した方がいいと思います。


Posted by 鬼退治 at 2007年12月24日 03:31
鬼退治さん

コメントありがとう。

>選手がボールを出す原因にはサポーターにも問題があります。
私もそう思います。
倒れている選手の側のサポーター達がブーイング等で相手選手にプレーを止めるように強要し、それに反応していいのかどうか、言い換えればワザと相手ボールのスローインにしてプレーを止めて良いかどうか相手選手たちが迷っている局面は、普通に考えれば明らかに「不自然な時間」ですよね。
相手選手のことを慮ってプレーを止めるのは、確かに「紳士的な行為」かもしれませんが、ボール(攻撃権)を返せと強要するのは明らかに「非紳士的な行為」だと思います。
「しらけた時間」「しらけたやり取り」をなくし、「相手の速攻は怪我をしたふりをして防ぐ」「勝っている時はひたすら倒れればノーリスクで時間が進む」「疲れたら怪我のふりして倒れていれば休める」といった選手の意識をなくす為には、
この習慣をまずサポーターから止めなければ進展はないでしょう。

>チームの見解をHP等で発表した方がいいと思います。
今度クラブの方と話す機会があったら試しに言ってみましょうか。(笑)




Posted by 東山米純 at 2007年12月25日 00:19
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