2007年11月24日

引き分けを考える

11月21日、国立で行われたU−22の日本対サウジアラビアの試合、0−0の引き分けで日本は4大会連続の五輪出場を果たすことが出来ました。
最終予選では、攻撃力不足を非難されたり、4節でカタールに破れラストゲームのサウジ戦は薄氷を踏むような状況下になってしまいましたが、最終戦は持ち前の堅守を如何なく発揮した結果、トータルで3勝1敗2分けで無事グループトップで終えることが出来ました。
選手やスタッフの健闘を称えたいと思います。

ところで、私が生観戦した直近の試合が共に0−0のスコアレスドローでした。
これもなんかの縁かも知れませんので、この機会に「引き分け」について少し考えたいと思います。

(ご意見・ご感想等お待ちしてます。)


【引き分けを考える】

前コラム「勝ち点1の意義」のコメント欄でも引き分けの意義について述べましたが、再度引き分けの意義を考えてみたいと思います。
現行のJリーグや国際試合のほとんどは、勝利=勝ち点3、引き分け=勝ち点1、敗北=勝ち点0で運用しています。
以前(90年代前半まで)の国際試合では、勝利時の勝ち点は2でしたが、よりフットボールを攻撃的で面白くする為、勝利した時の価値を高くし、現行の運用になりました。
したがって、相対的に引き分けの価値は勝利の1/2から1/3に減ってしまい、その改変以降、終盤などで同点の場合の試合運びが少し攻撃的になっったように記憶しています。

与えられる勝ち点によって引き分けの価値を考えるならば、同点で試合終盤を迎えた場合に1/3以上勝利する可能性のあるチームは、原則的に攻撃的に行くべきであると前回「勝ち点1の意義」で書きました。

しかし、これには補足があります。
自チームの勝ち点のみを考えればそれで問題ないのですが、引き分けの価値を勝ち点で順位を決めるリーグ戦において考えると、試合当事者である相手の勝ち点を減らすという、もう1つの側面もあるからです。

この相手の勝ち点を減らすことが求められるシチュエーションとは、

@リーグ終盤で順位を争う当事者との直接対決の試合
A少ないチームで行うリーグ戦
B厳しいアウェーなど、相手に優位な状況下での試合
などがあります。

@は優勝争いや昇格・残留争い、あるいはACL出場権・賞金争いなどで順位の近いチーム同士が戦う場合です。
多くの場合、その時点で順位が上にいるチームが互いに同じ勝ち点で試合を消化すれば、より上の順位に到達し易くなるために有利になります。特にリーグ戦終盤で多く見られる局面です。(この11/24に行われるJ33節の埼玉スタジアムの試合などがそれに当たります。)
Aは3〜4チームで争うリーグ戦の場合です。今回のU−22アジア最終予選やW杯一次リーグなどがそれに当たります。
特に有力相手チームに勝ち点を与えないことは重要です。U−22日本代表はサウジ戦を2分けで乗り切り、出場権を獲得しました。
BこれはACLなどを想像すればわかると思いますが、あまりにも過酷なアウェーの場合、相手の勝ち点を減らすことは重要です。、、@Aと若干ダブりますが、リーグ戦でH&Aを採用していればホームに試合も必ずあるので、そこで自チームの勝ち点を伸ばせばOKという場合です。

これらの条件では、自チームに与えられる勝ち点が1であっても、相手チームの「勝ち点2を剥奪した」ことに、より価値が見出されます。
従って、この@〜Bの各状況下や、複合的に組み合わさった場合などは、引き分けの価値は相対的に上がります。

また、試合前から劣勢が予想される場合、例えば順位が明らかに相手が上で客観的に見て戦力的に相手チームより劣っている場合、あるいは自チームに怪我・累積警告が重なったり、過去の対戦成績が明らかに悪い場合などでは、勝ち点1を是としてもいいでしょう。
また、試合展開で0−1・0−2などのビハインドを背負った場合なども、当然ですが「まずは勝ち点1を目指す」戦い方をしなければなりません。(この場合同点に追いついた後はまた事情が変わりますが‥)

ということで、やや堅苦しい文章になってしまいましたが、これらのことは既に文章に書かなくても、多くのファン・サポーターは体験的に理解していることと思います。
しかし、こうやって整理して考えないと、引き分け試合終了後の、独特の「モヤモヤ感」がなかなか払拭出来ないのもの事実です。

実際には試合内容や興行的な側面からも引き分けについて考えるアプローチもあります。
これについてはあまり今回は触れません。(これらは各論で試合毎に考えたほうがいいと思います。)

今後、リーグ戦の引き分けについて私も継続的に考えてまいりたいと思います。



posted by 東山米鈍 at 07:26| Comment(1) | TrackBack(0) | エスパルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
11/24に日本平で行われた千葉戦でもエスパルスは引き分けに終わってしまいました。
2−1で相手が一人少ない状態で、途中までワンサイドの内容だった中での勝ち点1は、決して満足出来る内容ではありません。
但し、今回は采配で「勝利に拘り」、「結果として」引き分けに終わってしまったことが32節との違いだと思います。
Posted by 東山米純 at 2007年11月25日 08:00
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