2007年09月24日

敗者のメンタリティー

低迷した04年のエスパルス。
その象徴的な試合が第3節のガンバ戦(万博0−4)でした。
その試合後に書いたのがこのコラムです。

当たり前のことですが、サッカーは試合経過・内容はともかく、90分を終わった時に、相手より一点でも多くスコアを取っていれば勝つというゲームです。

しかし、負けが込んでくると、この「勝つ為の考え方」が出来なくなってきます。この頃のエスパルスは、正に「負のスパイラル」に陥っていました。

今年のリーグ戦での逆転勝ちは、第20節の大分戦(4−3)の一試合のみ、追いついての引き分けも第10節のガンバ戦(1−1)、第19節の大宮戦(2−2)の二試合。
残念ながら、まだまだビハインドには強いチームではありません。

昨日のFC東京戦、後半途中から猛攻撃を仕掛けながら零封され、0−2の敗けてしまったという事実は、厳しく言うとエスパルスの選手達がまだ充分に勝者のメンタリティーを持ち合わせていないことの証明のような気がしました。

クラブとしての実力(地力)は間違いなく向上しています。
今後、こういった試合は優勝戦線を勝ち抜く際の試金石となるでしょう。

【敗者のメンタリティー】2004.4.4

「先制を許すと『また負けるのか』というような焦りが生まれる。」
キャプテン森岡隆三は、0−4で敗れたリーグ3節のガンバ戦後のインタビューのセリフだ。

昨年来、実は彼のこういった内容のコメントは多い。
「失点してチーム全体が気落ちしてしまった。」(03:2nd 鹿島戦0ー2)などがそれだ。

彼の言葉を裏付ける様に、昨年開幕から今年に掛けてエスパルスの逆転勝利を調べてみると、湘南ベルマーレ戦(03天皇杯4回戦: 2−1)の僅かに一つだけだ。

実は02シーズンも天皇杯4回戦の湘南戦で同様に逆転勝ち(3v−2)をしているが、その前は02年8月の1st柏戦まで遡らなければならない。

要は、相手に先制点や勝ち越し点を奪われると、ほとんど勝てないのが今のエスパルスの現状である。

実は低迷した印象が強い昨年でも、カップ戦を含めた公式戦の通算成績はほぼ5割程度の勝率(引き分けを除く)があった。(17勝16敗8分)

逆転勝ちした試合は上記湘南戦の1試合で、逆に逆転で負けた試合は、城南一和戦1−2、C大阪戦4−5、仙台戦1−3の3試合である。
逆転試合の勝率は1勝3敗であり、その1勝もJ2湘南戦相手のカップ戦であり、J1相手にはしばらく逆転勝ちしていない。

先程の森岡のコメントも、体験的にこのデータに裏打ちされているのだ。

確かに私の観戦記憶でも、失点して失速した試合は多かった。
1st 磐田戦(0−2)、柏戦(0−2)、2nd 横浜戦(1−5)、鹿島戦(0−2)FC東京戦(1−3)、そして今年の市原戦(0−4)などがそれだ。
失点まではある程度均衡が保たれていたが、失点を機に意気消沈してしまい、再度失点を喫するパターンだ。   

こうした失点が失点を呼ぶ悪循環。
残念ながら、この4/3の第3節ガンバ戦もここ2〜3シーズンの低迷を象徴する、非常に厳しい内容・結果であった。

これらは、各選手たちが、負け試合のシナリオを勝手に書いてしまう、言わば「敗者のメンタリティー」であろう。

その逆で、内容はともかく、失点した後にその点差というビハインドを、いかに克服するかが「勝者のメンタリティー」である。

その「勝者のメンタリティー」の直近の例としては、第2節の清水-鹿島(1−2)での鹿島が典型として当てはまるだろう。
時間稼ぎやオフザボールのファールなど、マリーシアを多用する鹿島は、試合内容は決して褒められたものではないが、それでも1点を追う後半から意気消沈するどころか、ガラリと選手の動き自体が良くなったのも事実だ。
それまでの(前半20〜45分)の劣勢が信じられないくらい、後半の出だしで高い位置からの激しいプレスでを掛けた。
そして15分までに2得点を奪うと、残り時間を執拗な遅延行為等で、試合を潰してしまう。(相手にサッカーをさせない。)

これは、マリーシアの是非はともかく、言ってみれば逆転勝ちするというシナリオを個々の選手が清水より鹿島がより強く持っていることに他ならない。
(清水はモノの見事にその逆を演じてしまったが‥)

残念ながら、ガンバ戦を見る限り、予想以上にエスパルス低迷の根は深い。

同じ0−4でも、70分以降の展開を見る限り、先週の市原戦よりもより事態は深刻になっているからだ。
ガンバ戦のエスパルス選手は、0−2になった55分過ぎから、徐々に運動量が減り、70分にはほぼ全員の脚が止まってしまった。
まるでインフルエンザの様に「切れた」状態が選手から選手に伝染していった。
(終盤の致命的なパスミスのオンパレードがそれを端的に物語る。)

監督の采配・選手起用法・システム論等がネット上では華やかに行われているが、これらは皆、勝者のメンタリティーを持つ為の「手段」としての位置付けしかない。

「逆境に強い」「キャプテンシー」と言った陳腐な言葉は決して好きではないが、現有勢力で勝者のメンタリティーをチーム内に流布するとしたら、やはりDF リーダーでキャプテンでもある森岡隆三が適任であろう。

そして、彼自身も、もう少しこのキャプテンシーを自覚すべきではないだろうか。

タグ:エスパルス
posted by 東山米鈍 at 13:12| Comment(0) | TrackBack(0) | エスパルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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