2007年04月25日

爽やかな都田の風E〜敢えて近道を選ばず〜

【爽やかな都田の風E〜敢えて近道を選ばず〜】2004.5.16

この「爽やかな都田の風」シリーズの結びとして、このHondaFCの将来を考えてみたい。

HondaFCはJ開幕から10数年を、J加盟(プロ化)と廃部(合併・移転)の両方を退け、浜松を拠点にした独自のポリシーで、アマチュア路線を保ってきた。
これから、どうなるのだろうか?また、どうなって欲しいのだろうか?
そのあたりを自分なりに考えたいと思う。

多くのサッカーファンは,HondaFCに対して、条件面さえ合えばプロ化=Jリーグ加盟(J2入り)を熱望しているだろう。
都田サッカー場をホームスタジアムで、適正規模で完全独立採算の経営でそれなりの成績を収め、リピーター率の高く幅広い年代層のファン・サポーターを持ち、更には優れた選手育成システムを持つ身の丈に合ったJクラブ‥

これがおそらく理想だろうし、今までの経緯からHondaFCにはそういう(理想に近ずく)素地は充分にあるだろう。

しかし、ジュビロの存在・市内ライバル企業の存在・自治体(浜松市)のモチベーションなどプロ化には様々な障壁がある。

経済的・文化的・社会的に全てクリアすることは、取り巻く環境を鑑みると現状での性急なプロ化(現在のJ加盟基準のクリア)は、現実問題としてかなり厳しいのでは無いだろうか?

私の希望としては、このクラブには性急なJ加盟を狙うことなく、今までの路線を踏襲しながらJリーグ機構がJ3等の創設した後に、緩やかに・そして慎重に(地味に)プロ化して欲しいと
考えている。

親会社の本田技研さえ状況が許せばという条件がつくが、敢えて近道を目指さず、この地域密着(育成・普及重視)の流れの中で、97年のプロ化失敗を教訓にして、じっくりその時を待っても良いのではないだろうか?

決して時期尚早という言葉は使いたくないが、J加盟後、揺り戻しに混迷するJクラブが多い中、着実に足元を見据えた活動をしてきたHondaFCの原点は決して忘れて欲しくない。

年間あたり4〜5億と言われる運営費が負担になり、突然本田技研がこのチームを手放す危険性はゼロではないが、現段階ではよほど本業が不振でない限り、本田側にその意向はなさそうだ。
(仮にそうなったとしても、今度こそ浜松市民が本腰を入れるだろう。)

現段階では高すぎるJ加盟の障壁も、将来日本のサッカー界が、J3以下の下部カテゴリーが開設されてくれば、自ずと参入基準は低くなってくるだろう。
日本の3部リーグとしては理想的な地域との関係を築いているHondaFCの今のスタイルをなるべく踏襲したまま、J参入基準のほうからこのHondaFCのスタイルを容認するまで、待っても良いのではないだろうか?

幸い、磐田のヤマハ発動機と違い、本田技研は都田に本社機能はない。
他の大企業がこの都田という場所を使う事への抵抗感は若干少ないだろう。

同じ遠州のヤマハ(ジュビロ)がアジア制覇を目指すなら、ホンダは敢えて足元を固めても良いのではないだろうか?

その熟成が後年威力を発揮する「可能性」を頑なに信じたい。

HondaFCが、今までもそうだったように、これからも「敢えて近道を選ばない」クラブであり続ける事を期待し、この「爽やかな都田の風」シリーズを締めたいと思う。

(2004.5.16記述)
posted by 東山米鈍 at 00:35| Comment(2) | TrackBack(0) | 国内サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大作をどうもありがとうございました。
全部読みました。

やはりここはコメントを残す必要があると思ったのでちょっとだけ書きたいと思います。

最近、浜松市は指令指定都市になりました。
合併とあわせて、新浜松市の象徴としてプロ化への動きはないのかなと思います。
政令指定都市が増えたので、正確なところは把握していないのですが、プロチームがないのは北九州市と堺市、そして浜松市だけではないかと思います。
世界を目指すのではなく、浜松を代表するクラブとして存在意義を見出すことができると思うのですが。

機会があれば都田へも行ってみたいと思います。
雰囲気を知って、また感想を書いてみたいと思います。
Posted by ほうとう息子(今日は九州帰り) at 2007年04月30日 21:49
>ほうとう息子さん
九州旅行お疲れ様でした。
このシリーズを全部読んで下さって有難うございます。
正直言いますと、このコラムを書いた直後に転勤になってしまい、この3年間私は都田に行けないでいます。ですので、都田の雰囲気や直近のHondaFCの動向などはこのコラムの時と少し変わっている可能性があります。
J加盟についての動きはその当時と変化ないと思いますが、ほうとう息子さんの仰るように、浜松市の政令指定都市化、それから本田技研工場移転などの要素もその後加味されており、どうなるのでしょうか?
肝心の戦力は周知だと思いますが相対的に下降気味なので、(個人的には)頑張って欲しいですね。
Posted by 東山米鈍 at 2007年05月01日 00:43
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